論文「富裕層の移動と市民権購入について」Ms.Kristin Surak, SOAS University of London

このたび弊社のビジネス仲間でSOAS University of London 准教授 (9月よりLondon School of Economicsにて勤務)、そして最近まで東京外国語大学にて特別招聘教授として教鞭をとっていたMs. Kristin Surakの論文が発表となりましたのでご紹介いたします。Ms. Surakは日本の政治や文化も研究しており、非常に親日家です。この論文では世界各国富裕層がなぜ他国の市民権や投資家ビザを取得するのか、また、その背景・ニーズや今後の動向について実際に取得した世界各国の富裕層へのインタビューより分析をしています。

日本は、事実として世界で最も最強のパスポートといわれるほどビザ免除国が最大を誇り、大半の国への渡航はビザなく自由度が高いパスポートとなります。しかし、他国においては渡航を制限されている国が多く、特に富裕層においてはビジネス理由のみならず、子供の教育の為、税金理由、そして保険的に…など多くの理由から「計画的」に将来を検討して行動しています。日本には程遠い価値観かもしれませんが、グローバルにおける富裕層の考え方などは参考にする点は多く興味深いリアルな分析になっています。

COVID-19発生前の調査に基づく論文となりますが、今後2020年のCOVID-19を経験した事で、ますます世界中の富裕層は居住場所や将来へのプランBを真剣に検討する時代になると予測しています。

なお、この論文内容は近々ハーバード大学出版社からも発行予定となっております。

 

論文について「Millionaire mobility and the sale of citizenship」 ⇒ こちらへ 

クリスティン・スーラック氏 経歴  インタビュー